昨年５月２５日に見に来た時には終わっていた花を今年は見たいと思って、大垂水峠から城山への道を歩いた。エビネは咲き揃っていたが、ベニバナヤマシャクヤクは一株だけ、花びらが１〜２枚落ちて花の形が残っている状態だった。ギンラン、キンランも僅かながら残っており、サイハイランも日影沢の下部に咲いていたから、お目当ての花は一通り見ることが出来た。草花よりも、コゴメウツギ、ニシキウツギ、ミズキ、マルバウツギ、ガマズミ、ガクアジサイなどの木に咲く花が多かった。

　私は昨年末にヘルニア手術を受けた４日後にウオーキングをしたとき傷跡が下着にこすれて菌が入り、治るのに時間がかかり、四か月半ぐらいのブランクの後山歩きを再開したのだが、脚力は大きく落ちており、今回も登りの疲労が回復できず、日影沢林道の下りで足の動きが非常に悪かった。疲労の原因は筋力低下よりも血液循環力低下の方が大きい。これは四か月半のブランクだけではなく、１歳年を取ったことによるものだろう。私にとって、８８歳から８９歳は大きな変わり目だったのだと思う。現在の身体の状態からすれば、標高差２００Ｍ、歩行時間は２〜３時間の超ゆるゆる山歩きが適当だろうから、今後はこのコースの花を見ることは難しいと思った。

ネットに出ていた地理院地図の部分コピー

参加者　３人（本人８９歳）

コースと時間
2025.05.26（月）　相模湖駅―大垂水峠―城山―日影沢林道―日影　　曇り

相模湖駅（８：１０〜　８：３９）―大垂水峠　３９８Ｍ（８：５７〜　９：０１）―エビネの群落（９：５０〜　９：５３）
―ベンチ（１０：０８〜１０：１９）―城山、昼食　６７０Ｍ（１０：５８〜１１：３２）―花探し後城山　１２：０１
―ゲート　４８０Ｍ（１２：５８〜１３：０４）―管理棟（１４：１４〜１４：２７）―日影　２３０Ｍ（１４：４０〜１４：４４）
―高尾（１４：５８〜１６：１３）
　　　　　　　行動Ｈ　５Ｈ３９　歩行４Ｈ３２　休憩１Ｈ０７

概況

　昨年５月２５日に歩いた時、ベニバナヤマシャクヤクは終わっており、エビネも殆ど終わり、キンランも一株しか見なかったので、今年は見たいと思っていた。今月２２日にベニバナが開花したというネットの記事を見たので、同行者と約束した２６日には花びらがまだついている期待は持てた。

　大垂水峠からの登り始めて目についた花はヒトリシズカ一株だけだったが、最初の１００Ｍ差の坂を登って平らな場所に着くと、コゴメウツギに次いでエビネが咲いていた。少し先のベニバナは花びらが全部落ちていたが、群生地のエビネは咲き揃って見事だった。その先のベニバナヤマシャクヤクの花びらは１〜２枚落ちただけで、花の形は残っていた。その近くにはオカタツナミソウも一株咲いていた。深い森の中のベニバナの一株はとても神秘的な感じがする。

　休憩したベンチの近くでサイハイランを探したが今年は咲いていなかった。

　その先の登り道も、ニガナが少し目につくだけで花は少なかったが、縦走路の手前で僅かのギンラン、縦走路に出た所でも僅かなキンランを見ることが出来た。花の数は少なかったが、お目当ての花は見ることが出来た。

　城山の茶店にいた登山者の数はいつもより少なかった。これまで気づかなかったが、茶店の小仏峠寄りにニシキウツギ、トイレの下にミズキが咲いていた。大垂水峠から城山までは１０３分、昨年５月２５日が８５分だったから一年で２１％も落ちているのだが、四か月半の空白後山歩き再開以来の足腰の感じからして、当然の結果だと思った。

　昼食後、森の中に入り、花を探しに行った。森の中は木が伐り倒されて踏み跡が分かりにくくなっており、見当をつけて歩いて行くと、スズムシソウの花は残っていたが、ベニバナヤマシャクヤクは花がついた痕跡がなかった。

　城山から先のコースは、一丁平への階段の下りが歩きにくそうに思えたので、過去１０年ぐらいこの季節に歩いていない日影沢林道を下ることにした。林道では、ハナイカダ、マルバウツギ、ガマズミ、ナワシロイチゴ、ガクアジサイ、オニタビラコ、ハルジオン、セリバヒエンソウ、シャガ、サイハイラン、ミヤマヨメナを見つけた。私は歩くのに精いっぱいで、花の存在は２０歳ぐらい若い同行者に教えてもらったものが多かった。

　日影沢林道の下り道では足の動きが悪く、日影のバス停まで１４０分もかかった。前回日影沢を下ったのは昨年１月２７日で、その時は９５分だったから４７％も落ちている。今回は登り１００分、下り１１０分と予定しており、登りは予定どおりだったが、下りでは足が前に進まない。大垂水からの標高差２７０Ｍの登りの疲労が回復できず、足が動かなくなっていたのだと思う。疲労の原因は筋力低下よりも血液循環力低下の方が大きい。これは四か月半のブランクだけではなく、１歳年を取ったことによるものだろう。私にとって、８８歳から８９歳は大きな変わり目だったのだと思う。（７８歳から７９歳、８４歳から８５歳も大きく変わった。）日影からバスに乗り、座席に腰を下ろして、非常に楽になった感じがしたのだから、かなり疲れが溜まっていた。今後は標高差２００Ｍ、歩行時間は２〜３時間の超ゆるゆる山歩きが適当だと思った。

　高尾駅前で、ビールで乾杯して帰宅した。電車のホームでの階段の昇り降りは高尾駅だけにして、他の駅ではエスカレーターとエレベーターを使った。

　夜は寝る前に、せんねん灸を左足首、両膝両すねの上部、左足首に合計７個すえた。夜中に２回目が覚めた時、攣りそうな感じになったのはお灸をすえなかった箇所で、起き上がって足を伸ばすと攣ることはなかったが、芍薬甘草湯は飲んだ。

　歩き終わった直後の疲労感は大きかったが、翌日、翌々日の疲労の残り方は僅かだった。歩きながらの疲労の回復が出来なくなっていることが分かった。

　前回５月１日に横浜市民の森を歩いた後は、腰を掛けていて立ち上がった時に腰の痛みを感じることが一週間続き、水泳を再開して治ったが、今回は腰の痛みもあるが、関節炎になっている両膝、左足首に痛みを感じることが多い。関節の疲労は取れるのに時間がかかる。

バラ科コゴメウツギ、登り道	ラン科エビネ、登り道	シソ科オカタツナミソウ、登り道
花弁が落ち始めたベニバナヤマシャクヤク	ラン科ギンラン、登り道	ラン科キンラン、稜線
スイカズラ科ニシキウツギ、城山	ラン科スズムシソウ、城山	ミズキ科ハナイカダ、日影沢林道
ユキノシタ科マルバウツギ、日影沢林道	スイカズラ科ガマズミ、日影沢林道	バラ科ナワシロイチゴ、日影沢林道
ユキノシタ科ガクアジサイ、日影沢林道	キク科ミヤマヨメナ、日影沢林道	ラン科サイハイラン、日影沢林道