御坂山塊の主脈の西にある釈迦ガ岳は知っていたが、主脈の北側にもあって、黒岳から北に分岐して西に伸びる尾根の先に釈迦ガ岳から神座山、鳥坂山へと続く縦走路があることは知らなかった。毎日旅行のカタログを見て地図を調べて存在を確かめた。どんべえ峠からの縦走は、舗装道路が谷の奥まで伸びて可能になったのだと思う。釈迦ガ岳への登山は北側の檜峰神社から往復するのが普通のコースで、この縦走コースはバスを使うツアーでなければ実行するのは難しいだろう。
　先週の菜畠山に続いて、今シーズンの登山への足慣らしにしようと、気象庁の週間天気予報が雨にはなりそうもないことを確かめて、５日前にインターネットで申し込んだ。

五万分の一地図、甲府と都留の部分コピー

参加者　毎日旅行のメンバー２３人（男１３、女１０）、ほかに添乗員、植草、梶原の両氏

コースと時間
４月３日（土）　新宿―どんべえ峠下―釈迦ガ岳―神座山―鳥坂峠―ももの里温泉―新宿　　曇りのち晴
新宿７：３３―初狩ＰＡ（９：０５〜９：１７）―どんべえ峠手前１３９０Ｍ（１０：２３〜１０：３３）―どんべえ峠
１４４０Ｍ（１０：４６〜１０：４８）―府駒山１５６２Ｍ（１１：１４〜１１：１７）―釈迦ガ岳、昼食１６０１Ｍ
（１１：５０〜１２：１５）―休憩６分―神座山１４７４Ｍ（１３：３１〜１３：４０）―休憩４分―鳥坂山１１０７Ｍ
（１５：０９〜１５：２０）―鳥坂トンネル１０２０Ｍ（１５：４９〜１５：５４）―桃畠で写真を撮る１０分―
ももの里温泉（１６：２５〜１７：３１）―石川ＰＡ（１８：４９〜１９：０２）―新宿１９：４８
行動Ｈ　５Ｈ１６　歩行４Ｈ１６　休憩１Ｈ

概要
　当日の天候は一週間前と同じく、曇りのち晴れだったが、夕方にかけて次第に晴れ上がった。登山口のどんべえ峠にも下山口の鳥坂トンネルにもトイレはないとのことで、初狩ＰＡでトイレ休憩後、勝沼で中央高速を降りて桃畑の中を進む。４月始めの甲府盆地は、桃、桜のほかに、杏や木蓮も一斉に咲いて、人の気持ちを浮き立たせる。鳥坂峠を越え釈迦ガ岳の南側を通ってどんべえ峠下でバスを降りた。このころには晴れて遠くの山も見え、日差しはあっても風は冷たく気温は8度であった。
　葉の落ちた木の間越しに節刀ヶ岳や釈迦ガ岳を見ながら舗装道路を少し歩いて、どんべえ峠（日向坂峠）から山道に入る。雪は北側の沢に僅かに消え残ったものが見られる程度だった。登山開始点の高度が１４４０Ｍと高いので、大した登りはなく、府駒山を経て釈迦ガ岳には1時間で到着、昼食休憩になった。この頂上は見晴らしがよく、丸い方位盤に山の名前が書かれているが、南アルプスも、八ヶ岳も、奥秩父も霞んでうっすらとしか見えなかった。すぐ南側の御坂山塊の主脈はよく見えたが、御坂の上に見える富士には雲がついていた。気温は１２度でも、日差しを浴びて暖かく、昼食時に上着を着る必要はなかった。
　釈迦ガ岳から神座山、鳥坂山を経て鳥坂峠へ下る縦走路は小さなピークが多く、登り下りが何回もあり、急勾配の箇所も多く、ロープがついていた。前日少し降った雨でぬかっているかと思ったが、葉を落とした林の中の山道は乾燥が速いようで、落ち葉が厚く積もった山道に泥濘はまったくなかった。
　テレビの中継塔がある鳥坂山は標高１１０７Ｍと低くても木の間越に周りの山がよく見えた。鳥坂山から少し下ると杉などの林に変わる。緑色が現れ始めた場所にまんさくの花が咲いていた。この日山中で見た唯一の花だった。鳥坂山から２５分で舗装道路に出ると、すぐに鳥坂トンネルである。ここで待っていたバスに乗って、途中、桃畑で写真を撮り、ももの里温泉に入って、一ノ宮御坂から中央高速に乗った。花のシーズンが始まった土曜日のため渋滞はあったが、ももの里温泉から石川ＰＡでの１３分のトイレ休憩を含み、２時間１８分で新宿についた。新宿到着が先週の道志行きより２０分早かったため、小田急の快速急行に乗れたので、家に着いたのは先週よりも５０分も早かった。

どんべえ峠の道標	歩き始めの明るい林の道
釈迦ガ岳頂上から富士山	釈迦ガ岳頂上から間ノ岳と北岳ズーム

釈迦ガ岳頂上から三つ峠黒岳節刀ヶ岳

神座山から釈迦ガ岳、右は黒岳

鳥坂山手前の落ち葉の積もった道

鳥坂山頂上から水ノ沢山名所山春日山

鳥坂山からの下りでまんさくの花を見た

山麓の桃畠の向こうに春日山