二日前にツアーで別の山に行く予定だったが、前夜の天気予報で日中かなりの雨になることがわかってキャンセルした。その代わりに前回大山から三の塔まで歩いた続きをやることにした。前回見えた南アルプスの間ノ岳をズームで撮ろうと、最大４８６ｍｍ相当まで撮れるレンズのついたカメラを携行した。

昭文社地図、２００７年丹沢の部分コピー

参加者　一人

コースと時間
３月２７日（金）　秦野―ヤビツ峠―三の塔―塔ノ岳―大倉―渋沢　　晴のち曇り一時雪
秦野８：１８―ヤビツ峠７６１M８：５８―富士見橋７１０M９：１５―二の塔１０：０９―三の塔１２０５M、４度Ｃ
（１０：２３〜１０：３５）―烏尾山１１：０１―休憩５分―行者岳１１：２４―書策小屋、昼食
（１１：５０〜１２：０５）―新大日小屋１２：１４―木の又大日小屋１２：３０―塔ノ岳１４９１Ｍ、１度Ｃ
（１２：５８〜１３：０５）―花立小屋（１３：３４〜１３：４０）―堀山の家、残りの昼食（１４：１１〜１４：２３）―
休憩5分―大倉２９０M（１５：５７〜１６：２２）―渋沢１６：３３
行動Ｈ　６Ｈ５９　歩行５Ｈ５７　休憩６２

概要
　前回ヤビツ峠から表尾根を歩いたのは１９９１年５月である。それ以前は沢登りの途中から塔やヤビツに向かったことがあるが、写真を撮ったことは一度もない。
　当日朝の気温は２度と低かったのに、小田急線から見る丹沢は霞がかかって見えたが、近づくに従ってはっきりしてきたので写真は撮れるかもしれないと思った。
　秦野からのバスは満席で、登山者は20人乗っていた。塔へ向かう人と、大山に登る人たちである。
　三の塔への登りでは、高度を上げるにつれて消え残った雪が増えてきたが、三の塔の頂上の雪は僅かであった。頂上からは、大山のほか塔から鍋割への稜線が見えたが、塔の後ろに続く丹沢も丹沢からの三峰も雲に隠れていた。こんな天気では南アルプスを見ることなどまったく出来ない。西の方角に見えた山を、望遠で撮ってみたが、菰釣であった。
　三の塔からの下りは１５０Ｍぐらいであるが、この下りから雪が多くなってきた。二日前に降った雪であろう。烏尾からは小雪が降り始めた。行者の岩場には雪がつき、岩が濡れていて、慎重に下った。
　新大日の少し手前にある休業中の書策小屋の扉が開いていたので覗くと、先客の夫婦連れが昼食中であった。腰掛ける場所があったので弁当の半分を食べた。聞くと、先客は今朝４時に千葉から車で来たということだった。
　この先は塔まで地肌がまったく見えない雪の中の道であった。二日前に降った３ｃｍぐらいの雪の上に、先ほどから降り始めた雪が１ｃｍぐらい加わっていた。降って間もない雪であるが、場所によっては凍りかけているところもあって、滑らないように注意しながら歩いた。軽アイゼンは持っていたが、つけずに歩いて滑ることはなかった。
　塔の頂上についたが、とても寒く（気温を見ると１度ぐらいであった）長居は無用なので、写真を撮り、水を飲んだだけですぐに下った。鍋割への稜線を見送って少し下ると雪は殆どなくなっていた。雪雲は小さなものだったようで、雲の下から抜け出ると遠くに愛鷹山が見えた。花立小屋の手前、登山道から５Ｍぐらいしか離れていない場所で、三頭の鹿がえさを食べていた。野生の鹿が人目を気にしないのである。鹿が増えすぎたのか、人に馴れてしまったのか。
　花立小屋からの下りは、これまで雪のついた道を注意しながら歩いて足が疲れたせいか、ひどく堪えた。左足が滑って腰を落としたとき、前回攣った箇所が攣り気味になり、これから先はゆっくり歩くしかなかった。それでも１６時前に大倉バス停に着いた。
　丹沢の表尾根とか大倉尾根は、東京、横浜からの交通が便利なため、訪れる人が多い。金曜日なのに、この日出会った人は全部で５０人以上はいたと思う。若い人の中には、スニーカーを履いている人もいた。
　前回の１９９１年５月に来た時は、塔から鍋割へ向かったので、今回の所要時間と比較できるのはヤビツから塔までである。１８年前５５歳だった時に比べて、正味歩行時間は３時間７分が３時間２８分と２１分余計にかかった。しかし前回は５月４日の休日で人出も多く、行者の岩場でかなり待たされたから、実質的には３０分ぐらいの差だと思う。1時間につき１０分は余計にかかるようになっているのでないか。

　

三の塔から塔.木の又大日.新大日.烏尾

三の塔から大山

三の塔から塔.木の又大日ズーム	三の塔から菰釣山.ズーム
塔ノ岳.尊仏山荘	花立小屋の手前.登山道の傍で鹿